最近のIT業界の一大トレンドといえばIoT(Internet of Things)です。いままでの人が情報取得やコミュニケーション手段としていたインターネットから、Things=モノがインターネットを通じてつながる利用方法という概念です。人がインターネットを経由して家電の遠隔コントロールを行ったり、モニタリングを行ったりできるというわけですが、目先は大量センサーからのデータを取得して、それを業務に生かそうというシステム構築が増えているように感じます。
何社かIoTシステム構築のお手伝いをさせていただいておりますが、「気象」に関連しているのは気温・湿度センサーを多数配置し、それらのインターネット経由で収集。携帯やスマートフォンでデータを確認できるほか、農業分野ではビニールハウスの温度、湿度管理による病気防止。天窓の閉め忘れのアラート。空調管理のためのボイラー運転の最適化や生育状況との関連の分析などに利用されています。
実はセンサーのネットワーク化という意味では”IoT”時代以前にも普通に存在しており、その意味では目新しいものではないのですが、回線としてインターネットの利用、特にソラコムSIMのような通信環境が安価に利用できる環境が整いつつあり、またセンサー自体も安価になり、以前よりは楽に構築できるようになりました。
またデータを収集する仕組みも、いわゆるクラウド・コンピューティング環境の進歩により、「データセンターにサーバーを置いて・・・」といった投資も不要になり、収集用のサーバーを起動しておけば、すぐにでも始められるようになりました。大手ですとAmazonのAWS、GoogleのApp Engine、MicrosoftのAzure、IBMのSoftlayerやBluemixなどが挙げられます。データを分析する環境もクラウド側での提供が開始されています。
データを収集するのみでなく、気象条件によって機器の動きを自動的にコントロールする事も可能であり、いろいろと応用が考えられます。ご興味ございましたら、お気軽にご相談ください。